「帰省して思ったこと」2023年2月

 

 この年末年始に実家の管理も兼ねて帰省しました。小生が相続した家と敷地があり、弟妹家族とのお盆、正月の集まり、親戚の法事などに出席する際の宿泊に使用し維持管理しています。年に何度か帰省する最大の目的は、敷地の草刈、家・納屋・小屋の片付けです。家の中、納屋、小屋の各部屋の収納、食器棚などに無秩序に使わなくなった衣服、生活の物品、毛糸の編物、パッチワークの品々、押花の額、作りかけの材料などが出るは出るは数しれず。また、セットの洋食器、お祝・法事の返礼品、未使用の食器類も多く発見されました。良品の一部を買取業者に持ち込み、値の付いたものは1点(50円)のみ、ノリタケの洋食器ですら値は付かずでした。実家に残った食器類を市のリサイクル施設に廃棄しました。親が収集していた常滑焼の急須などの作家の作品の多くはリビングボードに飾ってあります。部屋を片付ける過程で発見した焼物の共箱と作品を一致させる必要があり、一致しない物は何点もありました。母の作った手芸品、常滑焼の良品、自宅で使える物は、その都度持ち帰りました。
 実家を片付けていて思ったことは、①亡くなるまで趣味であれ、生活であれ関係する物を廃棄しない、出来ない②既に自宅にある物、お祝い・仏事の返礼品はよほどの良品でない限り使わない③趣味の品、収集品は、相続した者によってその価値は判断される、ということです。埼玉を生活の拠点とした現在、遅かれ早かれ、実家終いのため、お内仏を移し、残りの遺品、実家での親兄弟の生活の証を取捨選択する必要に迫られています。
 親の代の物を小生が片付けます。小生の物は息子達に委るしかない、と帰省して思いました。「夕には白骨となれる身」いつ亡くなるか判りません。いくら終活をしてもこの身は残り、誰かに片付けてもらうしかありません。南無阿弥陀仏
                        


 (城北地区会) 釋英證 稲垣 英昭

敬 弔
渡辺愛子様(法名:釋尼徳慧) 東京都板橋区赤塚在住
2022年1月15日命終 79歳
ご生前のご厚情に深く感謝するとともに念仏合掌して哀悼の意を表します。